青山ハウス

サラリーマン出世太閤記 花婿部長№1 (1960年3月 東宝)

主人公 木下秀吉の住むアパートに彼の恋人、山中エイ子(団令子)の父 為助(沢村いき雄)が結婚を迫りに行くシーンだ。

 

まず挿画から。

まあどこにでもありそうな住宅街の路地という雰囲気だ。多分三叉路だろう、かなり鋭角だ。

ただこういう場所の特定は非常に難しい。何の取り柄もないから・・・・・

 

とりあえず世田谷辺りから都心に向けてくまなく探してみた結果、以下が引っかかった。

 

▼GoogleMAP_MAP①

どうですか?かなりそれっぽいでしょ?鋭角な感じ、奥へ伸びる道路①②の感じ、まさにここ!

場所は目黒区中目黒4-15-5付近。画像左側(地図では南側)は地図上では中目黒大使公館となっている。どこの国かはわからない。

まぁそんな細かいことはどうでもいいわけで、とにかくここに決定!とし、Goo空撮(S38)で当時の状況を見てみた。

 

▼Goo空撮(S38)_画像①

道路①②も当然のように当時からある。が、秀吉のアパートがあるとされる場所から道路に沿って橙矢印方向には樹木が植わっている。動画でもお分かりのように、この場所は民家が建ち並んでないとおかしい・・・・・

作品公開から3年間の間に一帯の民家が立ち退き樹木が植えられた。と考えれないこともないが、私的にはかなり無理がある。結局煮詰まってしまい、このまま忘れられた場所になった。

 

それから1年以上経った昨年秋、鰤ほぐしさんから「似てる場所見つけた!」と連絡が入り、以下の画像が送られてきた。 若干加筆し紹介する。

 

鰤ほぐしさん提供の画像_画像②

の切妻屋根、屋根を支える木材、その下の横に長い窓が合致している。間違いなくこの家だ!の木も剪定時期、庭師の技量にもよるが、同じ木と思われる。

 

場所はタイトルでお分かりのように、港区の青山である。

ではGooMAPで当時の状況を見てみる。

 

▼Goo空撮_画像③

①②道路 が切妻屋根の部分。拡大図の方だと道路側に出っ張っているのが確認できる。 の木はこの辺だろう。が秀吉のアパートになる。

ロケ地南側に全てを薙ぎ倒すように六本木通りが走っている。

 

ではこの場所を住宅地図で見てみる。

 

▼S43住宅地図_MAP②

今更だが、木下秀吉のアパート青山ハウスという名前であることが判明した。

 

では最後にこのシーンを鰤ほぐしさん撮影の画像を元にFlashを作成したので紹介する。

 

▼右側の道路から登場の為助_Flash①

奥に六本木通りと首都高が見える。

 

▼アパートを確認する為助_Flash②

左から2軒目の民家の屋根に照準を合わせて作成した。これだけピッタシ合わせるのはかなり難しい。まさに職人技だ!と自画自賛(笑)

 

▼アパートへ向かう為助_Flash③

ここも同じ民家に合わせてある。ホントは作品と同じアングルで撮影してくれた鰤ほぐしさんのおかげである。

 

▼アパートの入口が見えてきた_Flash④

〔開設〕

前回の澄ちゃん坂もそうであったが、この時代のこの辺りは六本木通りがキモだ。

東京オリンピックの為とはいえ、街の真ん中にこんなぶっとい道路を造ってしまうんだから・・・・・

六本木通りは無かった!」を今後の教訓にしたい(笑)

 

さて問題の青山ハウスだが、その後どのような経緯を辿ったかは不明である。現在は南青山ロータリーマンションとなっている。

1977年の竣工なので、それまでは青山ハウスが建っていたと思われる。

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昨年9月22日、私は何も知らずに現調していた。

ほんの今しがたわかった事だが、あの岡田有希子が最初に一人住まいをしたマンションで、手首を切り、ガス管を開けて最初の自殺(未遂)をした場所らしい。

どうしても詳しく知りたい方はこちらから >>> 

どうなってもわしゃ知らんよ ((゚Д゚)))ガタガタガタガタ

 

〔このシーンの出演者〕

 ・沢村いき雄

 

〔ロケ地情報〕

名称:青山ハウス(現 南青山ロータリーマンション)

住所:東京都港区南青山6-13-18

交通:東京メトロ表参道駅下車 徒歩10分