ご存知のように当店は明治維新から十年後に創業した。今日までの百年以上の歴史を考えれば大そうなお宝があるとお思いだろうが、残念ながらそのような物は何も無い。
よってここでは私がロケ地を特定する為に使用している資料を紹介する。「な~んだ!」と思うかもしれないが、私にとっては国宝級の「家宝」である。
まずはこれが一番の基本となる。ネット社会の進歩により、昔のような製本された地図を買い揃える事も無く、事前作業の殆どがパソコン上で終わるのは非常にありがたい。またポータルサイト各社が提供するWeb上の地図もそれぞれ特色があり、 使い勝手も良い。
では初めに通常使用しているWeb上の地図から紹介する。
主に昭和22・38年の空撮を利用。とても重宝している。願わくば東京23区以外の地域も公開されるとありがたい。
ストリートビュー機能のおかげでロケ地特定のスピードが格段に速くなったと言っても過言ではない。また対応地域も日々拡大し、行ったことのない地域や、行けない地域の情報も手に取るようにわかるのがありがたい。また俯瞰のシーンにはGoogleEarthが大きな力を発揮する。
国土交通省提供の全国版空中写真データベースサイト。年代も1936年から現在までと幅広く、地域も細分化されていて結構使い勝手がよい。GooMap昭和空撮の補完的役割を担っている。
戦後進駐軍が日本復興計画の資料として作ったものだろうか? 詳細は不明だが見てて結構楽しい。
次に住宅地図関係を紹介する。元々は「紙」のデータだが、すべてスキャンしjpg(一部pdf)形式で保存している。
火災保険特殊地図、いわゆる「火保図」は火災保険会社が火災保険料金の判断材料のため、地図業者に依頼して作った地図である。昭和の初めから30年代位まで作られ、一戸ごとの情報が記載されていて、細かいものは建築物の構造、業種、住民の名前まで記入されている。上記④の昭和37年度版住宅地図とは比べ物にならないほど精密に作られている。
ここでは某雑誌に付録としてあったものを紹介する。地区は日本橋、銀座、浅草。年代は昭和30年前後の作成と思われる。
次に自作の地図を紹介する。あくまで自分の「覚え」として作成した。
そんな街を当時の地図を参考に現在の地図上に流し込んでみた。
最近では立体的な地図(書籍類)も数多く出版されているが、一般的な地図がカバーできる範囲は殆どが「平面」である為、実際の建物の形状や街中の様子を知るのは難しい。そうなるとやはり「写真集」というものに頼らざるをえない。最近は「昭和ブーム」なのか、その手の書籍は数多く出版されており、地元の図書館でもかなり高価なもも閲覧可能である。
ここでは私が所蔵する昭和関係の書籍について紹介する。
◆写真集
◆月刊 東京人
月刊誌なので面白そうな特集の時しか買わないが、上記「写真集」ではお目にかかれないような写真もあり、なかなか使える。
月刊 angle
1977年に創刊されたウォーキングマガジン。当時の地図などこと細かく手書き(だと思う)されていて、見ているだけでも楽しいし、ビルや店舗の名称、広告などはロケ地特定に結構役立つ。学生時代に購入したものが数冊残っていたので紹介する。今の若い衆は知らないかもしれないね、この雑誌。